酔雲庵

摩利支天の風~若き日の北条幻庵

井野酔雲

創作ノート




幻の茄子《東山御物》




足利義政(1436-90)‥‥‥1443年、家督を継ぎ、東山御物(ごもつ)を受け継ぐ。
村田珠光(1423-1502)‥‥‥1467年、将軍義政より『幻の茄子』を贈られる。
1468年、伏見屋銭泡、奈良の珠光の元で『幻の茄子(なすび)』を見る。
大内政弘(1446-95)‥‥‥1477年、村田珠光より『幻の茄子』を贈られる。
1478年、伏見屋銭泡、周防に行き、大内政弘の茶会で『幻の茄子』と再会。
雪舟等楊(1420-1506)‥‥‥1479年、大内政弘より『幻の茄子』を贈られる。
◇雪舟、箱に絵を描く。
漆桶万里(1428-1500頃)‥‥‥1481年、美濃に来た雪舟より『幻の茄子』を贈られる。
1482年、銭泡、美濃に行き、万里の梅花無尽蔵にて『幻の茄子』を見る(三度目)。
◇万里、箱に賛を書く。
◇銭泡、『幻』と名付ける。
太田道灌(1432-86)‥‥‥1485年、江戸に来た万里より『幻の茄子』を贈られる。
1486年、銭泡、江戸城の茶会にて『幻の茄子』を見る(四度目)。
1486年、道灌、糟屋屋形の茶会にて殺される。
扇谷上杉定正(1443-94)‥‥‥1486年、江戸城内の道灌所持の茶道具を奪い取る。
大森寄栖庵(1418-94)‥‥‥1487年、上杉定正より『幻の茄子』を贈られる。
1494年、京都から下向した善海、小田原城の寄栖庵の茶会にて『幻の茄子』を見る。
大森藤頼(1449-98)‥‥‥1494年、父寄栖庵の死後、受け継ぐ。
三浦道寸(1457-1516)‥‥‥1495年、大森藤頼より『幻の茄子』を贈られる。
1495年、善海、岡崎城の道寸の茶会にて『幻の茄子』を見る。
道寸、善法(銭泡)より、『幻の茄子』のいわれを聞く。
1498年、太田道灌の十三回忌を糟屋の大慈寺にて行う。早雲も参加する。
◆1502年5月15日、村田珠光死す。
◆1502年7月30日、連歌師宗祇、死す。
1502年10月、伏見屋善法、岡崎城の茶会にて『幻の茄子』と再会する(五度目)。
1505年5月、道寸、幻の茄子を所持して江戸城に行き、建芳、太田資康らと茶会。
◆1506年3月10日、伏見屋善法死す。善海(40)、珠光茶碗を譲られる。
1507年5月、善海、珠光茶碗を三浦道寸に贈る。
1512年8月、新井城に『幻の茄子』と『珠光茶碗』を持って行く。
1516年7月、新井城は落城するが『幻の茄子』と『珠光茶碗』は行方不明になる。






名器がたどった歴史 (茶の湯案内シリーズ 6)』より



・千鳥香炉 宗祇が愛用→今川氏→信長→利休。
・本能寺の変で灰燼に帰した名器 九十九茄子、珠光小茄子、円座肩衝、珠光茶碗、三日月の茶壷、松島の茶壷。
・珠光青磁茶碗 薩摩屋宗忻所持、利休所持、紹鷗所持、信長所持、網干屋道琳、コタエ宗雲所持、茜屋宗佐所持他、十点あり。
利休→三好実休(代一千貫)。
珠光は青磁茶碗を台子に飾る時は袋に入れて飾っていた。
・初花肩衝

義政が命名。義政→鳥居引拙→大文字屋疋田宗観→信長→秀吉→宇喜多秀家→家康。

・富士茄子 祐乗坊→信長。
・竹茶杓 法王寺→信長。
・蕪無しの花入れ 池上如慶→信長
・玉石間雁の絵 佐野某→信長
・桃底の花入れ 胡銅。珠光→江村→信長→秀吉。他、平野道是と曲直瀬道三も所持。
・ソロリの花入れ 胡銅。紹鷗→秀吉。他、重宗甫、施薬院全宗、養花曲庵も所持
・松島の茶壷 今井宗久→信長
・紹鷗茄子 今井宗久→信長
・破れ虚堂(きどう) 紹鷗→大文字屋栄清→大文字屋宗味
・生嶋虚堂 生嶋二郎五郎→十四屋隆正→秀吉→大坂落城時焼失。
・作物茄子(東山御物) 義満→義教→義持→義政→山名政豊→商人→村田珠光(99貫で買い求める)→三好宗三→朝倉太郎左衛門→越前小袖屋→京都の商人→松永久秀→信長→秀吉→藤重藤元。
・松花の茶壷(東山御物) 珠光→誉田宗宅→北向(荒木)道陳→北向道味→信長→信忠→秀吉。
・三日月の茶壷(東山御物) 義政→珠光→興福寺西福院→日向屋道徳→三好実休→信長→焼失。
・松島の茶壷(東山御物) 義政→応仁の乱で流出→三好宗三→武野紹鷗→今井宗久→信長→焼失。
・新田肩衝 新田氏→珠光→三好宗三(-1549戦死)→信長→大友宗麟→秀吉→家康。
・鶴のハシ(鶴ノ一声) 胡銅の花入れ。利休→道安。
・安国寺肩衝(有明) 細川幽斎→三斎(50両で手放す)→安国寺恵子瓊→家康。
 
・虚堂の墨蹟を使用した亭主 下間兵庫、宗加、宮三郎、田嶋勘解由左衛門、下間駿河入道、武野紹鷗、三好実休、北向道陳、生嶋二郎五郎、大文字屋藤五郎、福嶋屋善左、今井宗久、宗壁、宗可、博多宗寿、重宗甫、紅屋宗陽、糸屋道二、十四屋隆正、宗訥、誉田屋得休、大文字屋栄法、円王進、知足院、山上宗二、秀吉、納屋良宇、滝川入道、大文字屋栄清、羽柴濃州、曲音、納屋宗薫、納屋了鳥、織田有楽、大和大納言秀長、藤堂大学、安国寺恵瓊。




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