酔雲庵


国定忠次外伝・嗚呼美女六斬(ああびじょむざん)

井野酔雲

創作ノート




浮世絵師、歌川貞利の作品




 
   
美人錦絵 1833年正月 『当世木崎美人』(12枚揃)‥‥‥木崎宿の飯盛女たち。
@林屋のお玉(19)
A林屋のおそよ(17)‥‥‥貞利の馴染
B吉田屋のおよし(19)
C藤屋のお六(18)
D武蔵屋のお倉(17)
E関根屋のおせい(18)
F亀屋のお春(16)
G越後屋のお初(18)
H高砂屋のおかね (17)‥‥‥貞利の馴染
I若松屋のお仲(19)
J塚本屋のおけい(16)
K小浜屋のお徳(17)

1834年正月 『美人例幣使道』(16枚揃)‥‥‥例幣使道の各宿場の素人美人。
@倉賀野宿のお房(17)
A玉村宿のお花(16)仙太郎に強姦
B五料宿のおさえ(18)船問屋の娘
C柴宿のお竹(16)
D境宿のお常(17)‥‥‥足袋屋高砂屋小左衛門の娘。
E木崎宿のおすみ(17)‥‥‥料理屋の看板娘。
F太田宿のお久(18)
G八木宿のお今(17)
H梁田宿のお蔦(16)
I天明宿のお宮(17)
J犬伏宿のおまゆ(17)
K富田宿のお藤(16)
L栃木宿のお時(16)‥‥‥小間物屋の娘。
M合戦場宿のおしの(17)
N金崎宿のおこめ(18)
O鹿沼宿のおたか(16)

1835年正月 『利根川八景』(8枚揃)‥‥‥島村、平塚、中島、中瀬の素人美人。34年1月〜3月。
@島村のお市(14)‥‥‥伊三郎(46)の娘。
A島村のお清(19)‥‥‥伊三郎の代貸、林蔵(44)の妾。
B島村のお波(18)‥‥‥船頭の娘。度々、貞利を訪ねる。
C平塚のお筆(19)‥‥‥伊三郎の代貸留五郎(37)の妾。
D平塚のお万(17)‥‥‥馬子。度々、貞利を訪ねる。
E中島のお伊代(16)‥‥‥伊三郎の代貸、長平(41)の娘。
F中島のおみの(16)‥‥‥船問屋の娘。
G中瀬のお茂(20)‥‥‥伊三郎の代貸、藤十(41)の妾。

1835年正月 『玉村美人八景』(8枚揃)‥‥‥玉村宿の飯盛女たち。
@玉斎楼の白菊(20)
A玉斎楼の玉垣(17)‥‥‥貞利の馴染
B角万屋のおあい(18)‥‥‥貞利の馴染
C湊屋のおちか(18)
D常盤屋のお稲(19)
E比翼屋のお富(16)
F沢屋のお品(17)
G峯屋のお安(19)

1835年4月 『境三美人図』(3枚揃)‥‥‥境宿の女壷振り。
@お辰(26)
Aお紺(21)
Bお藤(19)

1836年正月 『深谷美人八景』(8枚揃)‥‥‥深谷宿の飯盛女たち。

1836年正月 『当世玉村美人』(12枚揃)‥‥‥玉村宿の飯盛女たち。
@中屋のお杉(17)
A湊屋のお八重(19)‥‥‥殺される。
B峯屋のお富(18)
C福屋のおきよ(17)
D常盤屋のおつま(17)‥‥‥貞利の馴染
E比翼屋のおりつ(18)
F宝莱屋のお砂(18)
G沢屋のお若(18)
H角万屋のお朝(19)
I角万屋のお勝(18)
J玉斎楼の初花(18)
K玉斎楼の白糸(18)

1836年正月 『境七小町』(7枚揃)‥‥‥境宿の素人娘たち。
@お粂(17)‥‥‥料理屋『桐屋』の娘。
Aお奈々(17)‥‥‥煙草屋『越後屋』の娘。孝吉といい仲。
Bおゆみ(16)‥‥‥太物屋『井筒屋』の娘。
Cお関(17)‥‥‥商人宿『橘屋』の娘。
Dお通(15)‥‥‥干菓子屋『翁屋』の娘。
Eお政(19)‥‥‥建具屋『五月屋』の娘。
Fおしん(16)‥‥‥煙管屋『村田屋』の娘。

肉筆画 1832年6月 『お北(23)』『お峰(21)』『おふね(19)』‥‥‥注文主、島村の伊三郎。
9月 『お鶴(17)』 ‥‥‥木崎林屋の飯盛女。注文主、木崎の孝兵衛。
11月 『おたか(18)』 ‥‥‥木崎林屋の飯盛女。注文主、木崎の孝兵衛。
1333年5月 『おすみ(17)』 ‥‥‥木崎宿の料理屋の看板娘。料理屋が買い取る。
9月 『お北(24)』 ‥‥‥注文主、島村の伊三郎。
10月 『おふね(20)』 ‥‥‥注文主、島村の伊三郎。
1834年4月 『おなみ(18)』 ‥‥‥島村の船頭の娘。島村の伊三郎が買い取る。
5月 『お万(17)』 ‥‥‥平塚の馬子おまん。島村の伊三郎が買い取る。
6月 『お北(25)』 ‥‥‥注文主、島村の伊三郎。
8月 『お町(25)』 ‥‥‥国定の忠次が買い取る。
9月 『お幸(21)』 ‥‥‥注文主、小島の彦六の妾。
10月 『白菊(20)』『白糸(17)』‥‥‥注文主、玉斎楼の幸兵衛。
1835年8月 『お奈々』『お関』『お粂』 ‥‥‥境宿の七小町の三人。佐野屋が買い取る。
10月 『お町(26)』 ‥‥‥注文主、忠次。
11月 『おすえ(23)』 ‥‥‥平塚の助八の妾。注文主、助八。

艶本 1833年正月 『婀娜稲荷(あだいなり)』(半紙本3冊)‥‥‥木崎宿の飯盛女に取材。
上巻 @大首絵、林屋のお玉(19)
A木崎宿の朝、客を見送るお玉。
B穴稲荷にお参りする飯盛女たち。
C銭湯、女郎たちの湯浴み。5人の女郎の様々な裸。
D林屋内、女郎たちの化粧と身支度。下の毛を抜いている女郎もいる。
E木崎宿の賑わい。女郎たちが色目を使って客を誘う。
F林屋内、お玉と客(伊三郎)。正上位。
G林屋内、おそよ(17)と客。茶臼。
H大つび絵、林屋のお玉。
本文‥‥‥穴稲荷に関する小話。
中巻 @大首絵、亀屋のお春(16)
A貴先神社の森の中での女郎と情夫の交わり。
B亀屋内、お春の水揚げ。客は関東取締出役。
C小浜屋内、おとく(17)と情夫の交わり。指人形。
D高砂屋内、おかね(17)と客(貞利)。
E吉田屋内、およし(19)と客。
F若松屋内、お仲(19)と客。
G大つび絵、亀屋のお春。
本文‥‥‥飯盛女たちの噂話。
下巻 @大首絵、藤屋のお六(18)
A色地蔵にお参りする飯盛女たち。
B藤屋内、お六(18)と客(孝兵衛)。
C武蔵屋内、お倉(17)と客。
D関根屋内、おせい(18)と客(彦六)。
E越後屋内、お初(18)と客。
F塚本屋内、おけい(16)と客(吉十郎)。
G大つび絵、藤屋のお六。
本文‥‥‥色地蔵に関するコント。

1834年正月 『開談遊女魔庫(かいだんゆめまくら)』(半紙本3冊)‥‥‥実際にあった事件を取材。
上巻 @大首絵、境宿のお仙(27)‥‥‥お仙の輪姦と首吊り事件。
A境宿の賑わい。
Bお仙の居酒屋、百姓風の4人の男。
Cお仙を押し倒す、4人の男。
Dお仙を輪姦する4人の男。3人でお仙を押さえ、1人が犯す。
Eお仙を輪姦する4人の男、その2。裸のお仙を押さえ付けて犯す。
F気絶しているお仙を見つけた新五郎、喧嘩支度をして飛び出す。
G首吊りをするお仙。
H大つび絵、お仙と新五郎。
本文‥‥‥事件の経過を詳しく語る。伊三郎から聞いた話をもとにしたので、下手人は無宿者となり、新五郎は無宿者に殺された事になっている。
中巻 @大首絵、おきの(15)‥‥‥太田宿の呉服屋の娘で、強姦され殺された事件。
A太田宿の呉服屋『京屋』に顔を出す、着飾ったおきの。
B花見をしているおきのと下女(21)。
C帰り道、二人の男に襲われるおきのと下女。
D着物を剥がされるおきの。下女は気絶している。
E強姦されるおきの。一人に押さえ付けられ、もう一人が犯す。
F殺されたおきのの側で泣く下女。
G大つび絵、おきの。
本文‥‥‥事件の経過を詳しく語る。下手人は捕まって江戸送りとなる。
下巻 @大首絵、おふさ(25)‥‥‥おふさ小三郎心中事件。
Aおふさと小三郎の歓喜の交わり。
B無宿者を殺して旅に出る小三郎を見送るおふさ。
C小三郎の留守の間に、流れ者と浮気してよがるおふさ。
D小三郎の留守の間に、中年男と浮気してよがるおふさ。
Eおふさ、帰って来た小三郎になじられ、小三郎に切りつける。
F小三郎、おふさを殺して、自分も死ぬ。血だらけの二人。
G大つび絵、おふさと小三郎。
本文‥‥‥事件の経過を詳しく語る。伊三郎から聞いた話をもとにしたので、真相は歪められている。

1835年正月 『嗚呼美女六斬(ああびじょむざん)』(半紙本3冊)‥‥‥境宿の小町、お常のバラバラ殺人事件を取材。
上巻 @大首絵、おさね(お常の仮名、17)の笑顔。
A春、境宿、足袋屋『住吉屋』の店先で楽しそうに笑っているおさね。店の外にお菊(17)とお海(17)がいて、兄小五郎(21)と話しているのは客の桃中(59)、随憲(47)、研香(30)。
B夏、家の裏庭で夕涼みをしているおさね。浴衣の胸がはだけ、裾も乱れている。塀の外から覗いている馬吉の後ろ姿。庭には夏の草花、おさねが手にした団扇には尾上菊五郎が描いてあり、傍らに『美人例幣使道』の美人絵が散らかっている。
C夏、Bの続きの場面。庭で行水をしているおさね。縁側に浴衣、帯、湯文字が散らかっている。髪を洗っているおさねの後ろから、馬吉が覗いている。馬吉の顔は見えない。猫がおさねを見上げている。
D夏、桑畑の中で蓑吉(音吉)に抱かれているおさね。おさねは恥ずかしそうに袖で顔を半分隠している。覗いている馬吉の後ろ姿。遠くに赤城山が見える。
E夏、祭りの夜、空き地でおさねを後ろから抱いている蓑吉。蓑吉は後ろを気にして振り返っている。物陰から覗いている馬吉。祭りの屋台や人影が見える。おさねの髪から櫛が落ちている。
F秋、伊勢崎の旅籠屋、おさねと蓑吉が布団の上で抱き合っている。おさねは両手を蓑吉の首に回して、幸せそうな顔をしている。馬吉の姿はない。衝立には赤城山の絵が描かれ、夜雁亭さね利の落款が書いてある。
G春、利根川の土手で頭巾を被ったおさねが一人、立っている。手前の利根川には小舟が通り、土手の桜が満開に咲いている。土手下にある掘っ建て小屋から、おさねを見ている馬吉。ここで初めて馬吉の顔が見える。馬吉は薄ら笑いを浮かべている。
H大つび絵、おさね。
本文‥‥‥馬吉がおさねを見初めてから、土手で捕まえるまでを詳しく語る。
中巻 @大首絵、おさねの苦しむ顔。苦しみながらも美しい。
A利根川に河原にポツンと立つ掘っ建て小屋。桜が満開に咲いている。利根川には帆掛け舟が通り、人物なしの静かな風景画。
B小屋の中でおさねを強姦する馬吉。おさねはさるぐつわをはめられ、もがいている。馬吉はおさねの両手を押さえ、膝を割ろうとしている。おさねの着物はすっかりめくられ、下半身は丸出し。
C平塚の空き家の中、裸のおさねを縄で縛っている馬吉。両手両足を開いて柱に縛ろうとしている。さるぐつわをはめられ、両手を縛られたおさねは泣きながら、足を縛られまいとばたつかせている。
D両手両手を開いて縛られたおさねを鞭打つ馬吉。さるぐつわをはめられ、おさねの顔は苦痛に歪み、体には何本もの鞭の跡ができている。
Eおさねを逆さ吊りにし、くすぐって楽しむ馬吉。おさねの島田髷は解けて長く垂れている。櫛やかんざしが落ちている。さるぐつわをはめられたまま、おさねは苦しみながらも笑い、目から涙がこぼれている。
F縛られたおさねの乳房を匕首で切りながら犯す裸の馬吉。おさねは髪を振り乱し、顔は苦しそうに歪んでいる。
G縄をほどき、ぐったりとしたおさねの首を絞めながら犯す馬吉。馬吉の顔は恍惚状態だが、おさねは長い髪を乱して顔は醜く歪んでいる。
H大つび絵、血だらけでおさねのぼぼと馬吉のすぼけまら。
本文‥‥‥馬吉がおさねをさらってから殺すまでを詳しく語る。
下巻 @大首絵、おさねの苦痛に歪んだ死に顔。
A死んでいる傷だらけのおさねを嬉しそうに撫でている裸の馬吉。
B死体の両足を切り落とし、塩で血止めをして、足のない死体を犯す血だらけの馬吉、右手には切った左足を持っている。傍らには血だらけの斧と右足が転がっている。《左手の小指がない》
Cおさねの死体をバラバラにし、歪んだ恐ろしい顔をした生首を抱いて笑う馬吉。血だらけの斧とバラバラになった死体が転がっている。《左手の小指がない》
Dまだ暗い早朝、バラバラにした死体を筵で包み、荷車に乗せて運ぶ馬吉。死体の指と髪が覗いている。通りには市場に向かう人影が見え、空には朧月。
E境の市場、左足が発見されたのを密かに覗いてニヤニヤしている馬吉。町人として久次郎、お政、お美奈、お栄、おちまの姿が描かれている。彦六が子分を連れて走っている姿もある。
F木崎宿、飯盛女、林屋のおそよを抱いている馬吉。馬吉がおそよに馬鹿にされている会話が書いてある。障子の透き間から伊三郎が十手を持って覗いている。
G木崎宿、伊三郎の縄に付き、ニヤニヤ笑っている馬吉。視線は艶本を見ている者に向けられている。伊三郎の後ろに小島の彦六、林屋孝兵衛、川田屋吉十郎、関東取締出役、吉田左五郎の姿あり。見物人の中にも貞利の木崎の知り合いが描いてある。
H大つび絵、血だらけで口を開けたままの死にぼぼ。
本文‥‥‥馬吉のおさねの責め方と伊三郎が馬吉を捕まえたいきさつを詳しく語る。

1836年正月 『嗚々利根無常(おおとねむじょう)』(半紙本3冊)‥‥‥島村一家の跡目争いを取材。
上巻 @大首絵、留五郎の妾、お筆(19)‥‥‥中島の長平に責め殺される。
A平塚の留五郎の屋敷内の賭場。女壷振りが股間を覗かせ、壷を振っている。
B留五郎とお筆が裸で抱き合っている。
C中島の長平、喧嘩支度をして、平塚に攻めて来る。
D長平が攻めて来て、捕まる下着姿のお筆。
E長平に犯されるお筆。
F長平の子分たちに輪姦されるお筆。
G喉を切られて殺されるお筆。
H大つび絵、お筆。
本文‥‥‥事件の様子を島村の伊三郎の死から詳しく語る。
中巻 @大首絵、長平の娘、お伊代(16)‥‥‥平塚の留五郎に責め殺される。
A中島の長平の屋敷内の振り袖姿のお伊代。
Bお伊代、若者に言い寄られるが拒絶する。
C彦六と留五郎、中島を攻め、お伊代を捕まえる。
D彦六、生娘のお伊代を犯す。
E留五郎、裸のお伊代を犯す。
F子分たちがお伊代を輪姦する所に血だらけの長平が来る。
G殺されるお伊代と長平。お伊代の腹から腸が飛び出る。
H大つび絵、おいよ。
本文‥‥‥事件の様子を詳しく語る。
下巻 @大首絵、彦六の妾、おみき(18)‥‥‥島村の林蔵に責め殺される。
A島村の彦六、おみきを抱いている時、伊三郎の死を知る。
B喧嘩支度をした彦六と留五郎、利根川を渡って、平塚、中島を攻める。
C島村の林蔵、攻めて来て、おみきを捕まえて犯す。
D留五郎、おみきを抱いている林蔵を殺す。
Eおみきを抱いている留五郎、林蔵の子分に殺される。
F林蔵の子分に輪姦されるおみき。
G気が狂って裸のまま、ゲラゲラ笑っているおみき。
H大つび絵、おみき。
本文‥‥‥事件の様子を詳しく語る。

『天女乃舞』(半紙本3冊)‥‥‥1837年正月刊行予定
上巻 @大首絵、玉村宿の小料理屋の娘、おさと(18)の大首絵
A料理屋で働くおさと。
H大つび絵、おさと。
本文‥‥‥おさとの日常。
中巻 @大首絵、平塚の馬子、お万(19)
A馬子をしているお万。
H大つび絵、お万。
本文‥‥‥お万の日常。
下巻 @大首絵、境宿の太物屋『井筒屋』の娘、おゆみ(17)
A番頭に手籠めにされる13歳のおゆみ。
B研師の音吉に抱かれる15歳のおゆみ。
C保泉の久次郎に抱かれる15歳のおゆみ。
D鹿安に抱かれる16歳のおゆみ。
E裸になって絵の手本になるおゆみ。
F絵草紙屋で新八に抱かれるおゆみ。
G江戸に旅立つおゆみ。
H大つび絵、おゆみ。
本文‥‥‥おゆみの日常。



※( )は描いた時の年齢。




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