酔雲庵


尚巴志伝

井野酔雲







旅の収穫




 十二月の半ば、東行法師(とうぎょうほうし)となって旅に出た父が、ようやく帰って来た。前回と同じように、マサンルーを佐敷グスクに帰して、東行庵にサハチを呼んだ。

「長い旅だったな」とサハチが言うと、マサンルーはうなづいて、「いい経験をしました」と満足そうな顔をして言った。

「世の中を見る目が、すっかり変わりました」

「そうか。よかったな」

 真っ黒な顔をして目を輝かせている弟を見ながら、随分と頼もしくなったなとサハチは思った。知らない土地に行って、知らない人たちと出会い、様々な経験を積んで来たに違いない。一回りも大きくなったマサンルーを見ながら、羨ましくもあった。

 村はずれにある『東行庵』に顔を出すと、父は一尺程の丸木を抱えて何かを彫っていた。

「何をやっているんです」とサハチは聞いた。

「このお寺(うてぃら)の御本尊様じゃよ。お寺には必ず御本尊様がいるらしいのでな。色っぽい観音(かんぬん)様を彫ろうと思っている」

「彫り物なんて習ったのですか」

奥間(うくま)でな」と言って、父は手を止めてサハチを見た。

「お前、人の事をとやかく言えんぞ」

「何の事です」と聞きながら、サハチは父の前に座り込んだ。

 父は彫りかけの木を文机の上に置いて、観音様の顔らしい所を見つめてから着物の上に散らかっている木屑を払い落とした。

「お前の子がおった」と父は言ってニヤッと笑った。

「ええっ、本当ですか。フジが俺の子を‥‥‥」

 奥間にいた半月余り、サハチはフジとずっと一緒にいた。子供ができたとしても不思議はなかった。それでも、奥間に自分の子供がいると思うと不思議な気分だった。

「母親はいなかった。村の者に嫁いで、今は今帰仁(なきじん)にいるらしい。お前の倅は長老が育てておった」

「男の子だったのですね」

「サタルーという名じゃ。元気のいい子じゃった。お前の子供の頃にそっくりじゃ」

「どうして長老が育てているのですか」

「よくわからんが、神様のお告げがあったとか言っておったのう。神様のお告げかどうかは知らんが、わしらが奥間に行くと、長老はわしらが来る事を知っていて大歓迎されたわ」

「そうでしたか。大歓迎ですか‥‥‥もしかして、一夜妻(いちやづま)もですか」

 父はニヤニヤしながらうなづいた。

「母さんには内緒じゃ」

「俺の方もマチルギには内緒にしておいて下さいよ。知られたら殺されそうです」

「わかっておるよ。マチルギならやりかねんな。お前に死なれたら十年の計も台無しじゃ。マサンルーにもきつく口止めをした」

「マサンルーも一夜妻を?」

「当然じゃ。お前の事を口止めするには、同じ事をやらせるしかないじゃろう」

父子(おやこ)して、何をやってるんですか」

「奥間には一月近くおったからな、一夜妻ではないがのう」

「また、兄弟が増えそうですね」

「何を言うか」

 奥間の長老がサタルーを育てているので、その父親を守れと命じたのだろうか。ヤキチはサタルーの父親がサハチだと知っているのだろうか。いくつかの疑問が湧いてきたが、いつの日か、サタルーに会いに行かなければならないとサハチは思っていた。

 父はまた彫りかけの木を眺めていた。

「師匠(ヒューガ)も奥間で仏像を彫っていましたよ」とサハチは言った。

「見た」と父は言った。

「ヒューガが彫った摩利支天(まりしてぃん)を見て、わしもやりたくなったんじゃよ。見事な彫り物じゃった」

「そうでしたか。それより、豊見(とぅゆみ)グスクのシタルーから聞いたんですけど、『首里天閣(すいてぃんかく)』に上ったというのは本当ですか」

「おう。シタルーが来たのか」

「明国に行きましたよ。向こうで学問に励むそうです。三年は帰れないと言っていました」

島添大里(しましいうふざとぅ)按司がシタルーを明に送ったのか。やるもんじゃのう」

「首里天閣はどうでした」

「豪華な屋敷じゃったよ。まさしく、明国の宮殿という感じじゃ。明国から渡った珍しい物が色々と飾ってあった。見た事もない武器も飾ってあったぞ。さすが、中山王だと感心したもんじゃ」

「親父は中山王と知り合いだったのですか」

「いや、あの時、初めて間近で見た。やはり、貫禄は凄いな。あそこは隠居屋敷なので王様の格好はしていなかったが、何というか、見る者を圧倒するような存在感があった」

「会った事もないのに、どうして首里天閣に入れるのです」

「成り行きじゃよ。旅というものは時として驚くべき事が起こるもんじゃ」

 サハチは父の顔を見て笑った。

「それで、収穫はありましたか」

「収穫という程でもないが、伊平屋島(いひゃじま)で身内の若い者を二人見つけた。来年になったら久高島に行けと言って来た」

我喜屋(がんじゃ)ヌルと伊是名(いぢぃな)のナビーお婆は元気でしたか」

「おう、二人とも元気すぎるくらいじゃったわ。伊平屋、伊是名、与論(ゆんぬ)と渡って島中を歩き回った。伊平屋と伊是名には今帰仁の役人がおったが、与論には按司がいて、与論按司は勝連(かちりん)の一族らしいぞ」

「与論島が勝連とつながりがあるのですか。それは知らなかった。ヤマトゥに行く時も、帰りも与論島には寄らなかったので、行った事もありません」

「なかなか綺麗な島じゃった。与論島からヤンバルに戻って、道なき道を通って南下したんじゃ。山の中には人など誰も住んでおらんが、海辺には小さな集落がいくつもあったのう。どこもみんな親切な人ばかりで、遠い所をよく来なさったと歓迎してくれた。ああいう人たちと接すると旅をしてよかったとしみじみと思ったものじゃ。戦などないのどかな生活じゃよ」

「そうですね。クマヌもよく言っていましたよ。琉球の人は優しくて、どこに行っても困る事はないと」

「まさしくな。ヤンバルから南下して伊波(いーふぁ)に寄ってから勝連に行ったんじゃ。そこで変な噂を聞いたぞ。勝連按司の弟が山賊に襲われて殺されたとか言っておった。三男とか言っていたから、もしかして、ウニタキとかいう奴じゃないのか」

 サハチはうなづいた。

「でも、ウニタキは生きていますよ。無事に逃げ出して佐敷に来たんです。妻も子も失って、しばらくは海ばかり見ていましたが、何とか立ち直って、裏の組織を作ると言って旅に出ました。先月の末に奥間の若い者を三人連れて戻って来て、今、佐敷グスクの裏山に小屋を立てて、三人を鍛えています」

「裏の組織とは何じゃ」

「勝連には『望月党』という裏の組織があって、敵の情報を集めたり、時には暗殺もするそうです。ウニタキは勝連按司の命令で、その『望月党』にやられたのです」

「勝連にそんな集団があったのか」

「闇の組織で、その事を知っている者はほとんどいません。勝連按司だけがその組織を動かせるそうです」

「ほう。佐敷にもそれを作るというのか」

「そうです。ウニタキは世間では死んだ事になっています。このまま死んだ事にして、裏の世界で生きると言いました。ウニタキの師であったイブキという山伏も、十日ほど前にここに来ました。勝連按司と喧嘩して出て来たそうです。ウニタキが生きているとは思っていなかったそうですが、もし生きていたら、ここに来たかもしれないと訪ねて来ました。今はウニタキと一緒にいます。イブキも『望月党』の事は調べたそうですけど、何もわからなかったようです。ただ、按司が代わる時、必ず不審な死に方をする重臣の者がいて、そいつらは『望月党』に殺されたに違いないと言っていました。今回は江洲(いーし)按司が殺されたようです」

「そうか。殺されたのは身内ばかりではあるまい。敵対する者たちの中にも殺された者が何人もいるはずじゃ」

「そうですね」

「勝連按司は中山王と手を結んで浦添按司を滅ぼした。その時、『望月党』の奴らが活躍したに違いない。ウニタキに十年の計の事は話したのか」

「いえ、まだ話していません」

 父はうなづいた。

「もう少し様子を見て、わしが話そう。わしも裏の組織の事は考えていた。ウニタキがやってくれるというのなら、それもいいかもしれんな」

「十年、いや、もう九年か。九年の内には島添大里グスクに、誰かを送り込めるかもしれません」

「うむ。焦らずに事を運べよ」

 サハチはうなづいた。

「勝連の事じゃが、もう一つ噂を聞いた。勝連按司の妹が、浦添按司の長男に嫁ぐ事が決まったらしい。城下の者たちは皆、めでたいと喜んでおった」

「浦添は余程、勝連を頼りにしているようですね。ウニタキに嫁いだ娘が亡くなったので、今度は勝連の娘を嫁に迎えるのですか」

「そうらしいの。城下にしばらく滞在していると、そこの按司の評判がよくわかるぞ。もう半年以上も前の事になるが、島尻大里(しまじりうふざとぅ)按司は体調が悪いようじゃった。急に倒れたとか噂されていた。その後、亡くなったとの噂はないので、回復したようじゃがのう」

「島尻大里按司はいくつなんですか」

「五十になるかならんかといったところじゃのう」

「五十ではまだ亡くならんでしょう」

「先の事は何が起こるかわからん。その若按司じゃが、あまり評判はよくない。どうも女癖が悪いようじゃ。他人(ひと)の妻を強引に奪い取って問題になったらしい。すでに島添大里按司はその事を知っているじゃろう。若按司の代になったら島尻大里も危ないぞ」

「でも、島添大里按司と島尻大里按司は親戚でしょう」

「親戚でも容赦ないじゃろう。無能な奴は滅ぼすはずじゃ。山南王(さんなんおう)が持っている進貢船(しんくんしん)が欲しいじゃろうからな。同じ身内でも、豊見グスクのシタルーは評判がいいのう。豊見グスクの城下はできたばかりじゃが、今後、発展して行くじゃろう。北谷(ちゃたん)按司もあまり評判よくなかったな。あそこの娘をお前の嫁にしなくてよかったわ。今帰仁の山北王(さんほくおう)はやはり亡くなっていた。若按司も亡くなり、次男が跡を継いだようじゃ」

「今帰仁にも、しばらく滞在したのですか」

「十日位いたかのう」

「城下は再建されていましたか」

「いや。まだ焼け跡のままの所が多い。皆、粗末な小屋を建てて暮らしておった」

「ミヌキチの所はどうでした」

「再建している最中じゃった。ミヌキチの事はクマヌから聞いていたが、あえて声は掛けなかった。焼け出された者たちと一緒に焼け跡で過ごしたんじゃよ」

「そうでしたか」

「今帰仁の(いくさ)の時、わしは名護(なぐ)にいて今帰仁グスクを見ておらんので、よくわからんが、城下の者たちの話によるとグスクを拡張しているようじゃ。以前、ミヌキチの屋敷や武将たちの屋敷があった所を新しい曲輪(くるわ)にして、その周りに石垣を築いている。前回の戦の時、城下の者たち全員がグスクに避難できなかったようじゃ。それで、城下の者たちを収容する曲輪を造っているらしいのう」

「手前に新しい曲輪を造っているのですか」

 父はうなづいて、「益々、手強(てごわ)いグスクになりそうじゃ」と言った。

 サハチは四年前に見た今帰仁グスクを思い出し、その手前に作っているという新しい曲輪を想像した。どのくらいの規模だかわからないが、中山王のお陰で、今帰仁グスクはさらに攻め落とすのが難しいグスクになってしまった。

「キラマ(慶良間)の島々も渡ったぞ。あそこのウミンチュは進貢船に乗っている者がかなりいるらしい。明に行って来たというウミンチュに何人も会った。鮫皮(さみがー)を作っている者たちもおったな。それに無人の島もいくつかある。久高島に一千の兵を置いてはおけんので、増えてきたらキラマの島に分散しようかと考えているんじゃ」

「キラマですか。行ってみたいですね」

「お前は留守番じゃ」と父は笑った。

「久し振りに、孫の顔でも見に来て下さい」

「おう、そうじゃのう」

 サハチは父を連れて佐敷グスクに帰った。




 年が明けて五日、父は一人で久高島へと旅立って行った。そして、祖父は頭を丸め、弟のヤグルーを連れて人材捜しの旅に出た。頭を丸めると祖父と父はよく似ていた。クバ笠をかぶっているので、顔をよく見ない限りはわからない。島添大里按司も去年の父のそぶりに怪しい所がなかったので、今年はそれほど父の行動を監視しないだろう。

 ヤグルーは去年の一年間、ヒューガにしごかれ、武術の腕もかなり上達していた。去年、旅をしていたマサンルーは今年、びっしりとヒューガにしごかれる事になる。

 父と祖父が旅立った日、恒例の娘たちの剣術の稽古が始まった。今年も新旧合わせて四十人近くの娘たちが集まっていた。馬天ヌルと佐敷ヌルの二人は今年も稽古に加わっている。グスクに仕えている侍女たちもずっと稽古を続けていた。三年目になるトゥラと二年目になるヤキチの娘のキクの姿もあった。

 正月の半ばの夕方、叔父のウミンターのもとで働いているウミンチュが佐敷グスクに駈け込んで来た。ヤマトゥ(ぶに)が来たという。やっと来てくれたかとサハチはホッと胸をなで下ろした。

 ウミンチュと一緒に馬天浜(ばてぃんはま)に行くと、すでに、大勢の人が集まっていて、お祭り騒ぎだった。やがて、サイムンタルーがクルシと一緒に小舟(さぶに)に乗って上陸して来た。サハチを見ると手を上げた。

 実に五年振りの再会だった。五年前に比べ、サイムンタルーは倭寇のお頭としての貫禄が付いていた。何度も修羅場をくぐって活躍したに違いない。

「久し振りじゃのう」とサイムンタルーは笑うと懐かしそうに回りの景色を眺めた。

「変わっていなくて安心したぞ」

「景色は変わりありませんが、変わった事も色々とあります」

 サイムンタルーはうなづいた。

「こっちも色々とあったわ」

 叔父のウミンターがやって来た。挨拶をして、サミガー大主が隠居した事を告げていた。まもなく暗くなるので、取り引きは明日にして、乗組員の半数が上陸して、いつもの離れに入って行った。

 サイムンタルーとクルシはウミンターの屋敷で食事をしながら、サハチたちに積もる話を語った。クマヌとヒューガも加わっていた。

 サイムンタルーの語った話は思ってもいない事だった。

 サハチとマチルギの婚礼が行なわれた四年前の二月、対馬島が高麗(こーれー)軍に襲撃されて、土寄浦(つちよりうら)一帯は船も家もすべて焼き払われてしまったという。

「ようやく村も立ち直って、こうして琉球まで来られたんだ。まったく、ひどい目に遭ったよ」

「イトは無事なんですか」とサハチは思わず聞いた。

「山の中に逃げて無事だった。サワたちも無事です」

 ヒューガもホッとした顔をしていた。

「イトとは誰じゃ」とウミンターがニヤニヤしながらサハチに聞いた。

「ちょっと、向こうで世話になった人です」とサハチはとぼけた。

「それだけか」とウミンターはまだニヤニヤしていた。

「どうして急に高麗は攻めて来たんじゃ」とヒューガがサイムンタルーに聞いた。

「高麗の国は政権が変わったとかで、かなり混乱しているとの噂を聞いているが」

「事の始まりは、その前の年の五月なんです」とサイムンタルーは話し始めた。

「高麗は明と戦うために大軍を北に遠征させました。名だたる将軍は皆、出陣して、南部の警固は手薄になります。その隙に乗じて、親父は船団を率いて高麗を襲撃したのです。わしらが琉球から戻った時、親父は高麗を襲撃している最中でした。ところが、北に向かった遠征軍が、明と戦う事なく引き返して来て、都を襲撃して王様を追放してしまったのです。反乱の中心になっていたのは李成桂(イソンゲ)という将軍で、引き返して来た大軍は南部を荒らし回っていた親父たちを追い払いました。その時、弟の左衛門次郎を初め多くの者が戦死しました。親父たちが帰って来たのは八月になってからでした。年が明け、わしらは弟の(とむら)い合戦だと混乱状態の高麗を襲撃しました。その隙を狙われて、高麗軍はわしらの村に攻めて来たのです」

 戦死した左衛門次郎は、サハチたちが暮らしていた和田浦に住んでいた。サハチたちがいた頃は、明に行っていたので会ってはいない。大晦日の宴の時、初めて会ったが話をした事はなかった。サイムンタルーのすぐ下の弟だった。

「今、高麗の国はどうなっているんじゃ」とヒューガが聞いた。

「李成桂が王になったようです。しかし、反対派の者がかなりいるらしくて、未だに混乱は治まってはいません」

「そうか、高麗の国は変わったのか。それにしても、対馬も大変じゃったのう」

「琉球も色々とあったぞ」と言って、クマヌがサハチの婚礼の事を告げ、子供が二人もいる事を話した。

 佐敷按司が隠居して旅に出ている事をサハチが話すと、サイムンタルーもクルシも驚いていた。

 取り引きが終わったら、改めて、佐敷グスクで歓迎の宴を開くと言って、その日は別れた。

 帰る時、サハチはサイムンタルーに呼び止められた。クマヌとヒューガを先に帰して、二人は浜辺に出た。

 いい月が出ていて、外は明るかった。

「イトの事なんだが」とサイムンタルーは海に浮かぶ自分の船を眺めながら言った。

「えっ」とサハチはサイムンタルーを見た。

 もしかしたら、イトが嫁に行ったのかもしれないと思った。あれから五年も経っていれば当然の事だった。

「イトがお前の子を産んだ」とサイムンタルーは言った。

「えっ」とサハチはもう一度言って、サイムンタルーの顔を見つめ、次の言葉を待った。

「女の子じゃ。名前はユキ。夏に生まれたのに、イトはユキと名付けた。お前が初めて雪を見た時の事を思い出して名付けたと言っていた」

「ユキですか。イトが俺の子を‥‥‥」

 イトと一緒に、対馬で見た雪をサハチは思い出していた。初めて雪を見た時の、サハチの驚いた様子が忘れられずに、ユキと名付けたのだろう。イトと別れた時、イトのお腹の中には、すでに、ユキはいたのだった。イトはその事を知っていたのだろうか。あの時の悲しそうなイトの姿が思い出され、無性に会いたくなっていた。

「それでは、イトは嫁には行っていないのですね」

「嫁には行くまい。娘に剣術を教えて女武者にして、いつの日か琉球に行かせると言っておるわ」

「そうですか‥‥‥」

 何という事だろうか。先月、父から奥間に倅がいると言われ、今、サイムンタルーから、イトが娘を産んだと言われた。短い時間に二人も子供が増えていた。

 サハチは月を見上げ、父親と会えない二人の子供が無事に育ってくれるようにと祈った。





奥間



対馬島、土寄浦




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